デジタルミレニアム著作権法(DMCA法)という、Web上の著作物に関するアメリカの法律があります。
盗用コンテンツを投稿したプロバイダーに対して、著作権侵害の申し立てを行えるというものです。
(※アメリカの法律ですので、日本では適用されません)
ようするに、勝手にコピーして使うなよ、ということですが・・・
今回のメルマガでは「ホンモノの判断はどんどん難しくなっていく」ということについて見てみましょう。
不都合な記事をネット上から削除
DMCAの悪用例です。
とあるオリジナルのページがあり、それをコピーした公開しているサイトがあるとします。
オリジナル側がコピーサイトを訴えるお話ですが、
この事件は逆で、コピーサイト側がオリジナル側に申し立てをします。
DMCA申請をGoogleに送り、検索結果に表示されないようにしたというわけです。
不都合な内容の記事をヒットさせないようにするのが目的のようです。
アクセスログ等を分析していないと、オリジナル側はヒットしなくなっていることに気がつかないかもしれないですね。
この件は、DMCA申請の文章が独特で、大量に申請していたことからおかしいと発覚したようですが、Google側が受理してしまっているケースもあるようです。
第三者からすると、何がホンモノかを判断するのは難しいものがあるでしょう。
デジタルはコピーが簡単です
デジタルに限った話ではありませんが、「これはホンモノなのか」を第三者が判断するのは難しいです。
特にデジタルの場合、コピーが簡単です。
ここ数年だと、何かの商品をGoogleで検索すると、メジャーなサイトが検索上位にくるものの、以降は偽サイトがヒットすることも多くなってきています。
ニッチな商品だと、その確率は高まります。
(過去、私もやらかしました・・・)
https://gloria.cool/blog/20200827-sagi-ec/サイトデザインなど含めて丸コピーされているようなケースもあり、
内容を見ても「ホンモノ」かどうかの判断が難しくなってきています。
さらに厄介な問題が
コピー品かどうかに加えて、さらにやっかいな問題が出てきました。
先日、生成AIでそれなりのクオリティの動画が作成できるようになったと話題になりました。(OpenAIのSora)
この先も、どんどんリアルな内容になっていくでしょう。
つまり、動画であってもウソの内容が作りやすくなってきたというわけです。
「動画を作成するのは大変だから、この内容はニセモノではないだろう」といった意識でいると、騙される時代が近づいてきたのかもしれません。
また、この先も色々なものが信じられなくなるかもしれません。
例えば今は、オンライン会議でリアルタイムでやり取りするのに
もしニセモノと話していると違和感を感じると思いますが、
相手が実はAIで、それがリアルな応答ができるようになったとしたらどうでしょうか。
テクノロジーの進歩とともに、何をもってホンモノと判断するかどうかがどんどん難しくなっているのかもしれません。
メルマガ『Professional's eye』
"意見が持てる"デジタルコラム
週1回配信、3分で楽しめます。
送信いただいた時点で「Privacy Policy」に同意したとみなします。
広告を含むご案内のメールをお送りする場合があります。