いわゆる「システムエンジニア派遣」においては、エンジニアの経歴詐称についてよく耳にします。
業界構造の闇は、業界の衰退にもつながります。
今回のメルマガでは、こうした問題について見てましょう。
エンジニアの経歴詐称
そもそもエンジニアの経歴詐称とは何でしょうか。
例えば、事業会社がエンジニアに手伝って欲しい場合、
「こういった経験やスキルがある方」と依頼する形になります。
システムエンジニアと言っても幅が広いため、
「Java(プログラミング)での開発経験が5年以上」などをお願いするわけです。
当然、そうした条件に合致するか、
合致しない場合であってもそうした経歴をお伝えするのが筋です。
しかし、結果的に
「まったく未経験なのに、経験者の扱いで派遣される」といったことが起きています。
ようするに、Javaの経験がないにも関わらず、5年以上経験あります、と詐称するわけです。
裁判
こうしたエンジニアの労働力を提供する業態をSES企業と言いますが、
実際のエンジニアに対して詐称を強要したということで
エンジニアがSES企業に対して訴訟を起こしておりました。
違法との判断になったとともに、
いわゆる「プログラミングスクール」の代金をとっていたにも関わらず
そのスクールの実体もない、と、相当悪質な内容となっています。
当件は裁判まで起きておりますが、
こうしたSES企業の経歴詐称は
詐称度合いは大小あれど、数多く発生していると言われています。
(当然ですが、すべてがそうではありません)
関係者の被害は甚大
こうした詐称がおこると、まさに詐欺ともいうべき自体になります。
発注側企業は
期待していた能力水準に見合わない費用がかかります。
さらに、スキルがないとエンジニアリング自体が成り立ちませんので、
目的達成(システム開発、等)の確率が相当下がります。
(作れないものは作れないですよね)
失敗するということは、そうした時間も無駄にしてしまったというわけです。
そして、エンジニア側も、いたたまれない状態になります。
特をするのは詐称を強要したSES企業のみ。
このようなサイクルが成り立ってしまうと、
業界全体の信頼性や品質が落ちてしまうこと必至です。
これは法的に何かメスを入れないと解決が難しい問題に感じます。
また、そのようにならないように、
発注側も発注に注意すべきですが、
やはりそもそも内容が分からないから依頼しているケースもありますので、
自助努力だけでは解決は難しいように感じますね。。
それくらい、経歴詐称の旨味があり、
売れたら後は知らん、ということなのでしょう。。
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