私がインターネットに触れ始めたのは、
Windows95がブームとなった
1995年くらいだと思います。
それから30年。
「自由だった」インターネットは、様々な問題をはらんできています。
今回のメルマガでは、インターネットのこの先を考えてみます。
今のインターネットの大きな問題
インターネットに
どの年齢から触れていたかによって、
感覚は大きく違うかもしれません。
現在のインターネットは、
「プラットフォーマー」に完全に支配されている世界と言えるでしょう。
例えば、ソーシャルメディア系は
完全にプラットフォーマーの支配下です。
そこは、本質的な「情報」の価値ではなく、
いかにマネタイズ(主として広告料)につながるかによって
コントロールされています。
ソーシャルメディアに限らず、
各種インターネットサービスも同様です。
サイト検索であっても、GoogleのSEOに支配されているといって過言ではないでしょう。
もちろん、法に反することはアウトです。
しかし、インターネットを自由に活用できる、という世界からは
ほど遠くなってきていると感じます。
この先、求められるのは・・・
WWWを発明したことで知られるティム・バーナーズ・リー氏は、
こうした状況を「ソーシャルメディアの壁」と呼んでいます。
ティム・バーナーズ=リーが「ソーシャルメディアの壁を壊そう」と提唱、ウェブの発明者が「ChatGPTやDeepSeekの進化形」と呼ぶ新しいインターネットの在り方とは? >>>
ここではソーシャルメディアの話をしていますが、
プラットフォーマーによる「囲い込み」は大きな問題になってきています。
そして、元々のインターネットにあったデジタル主権。
これが失われています。
大変な労力を使って投稿したSNS。
アカウントがBANされたら、全てを失います。
これは、デジタル主権が自分にない、ということを意味します。
ちなみに、現在もデジタル主権が自分にあると私が考えているものは、
Webサイトと電子メール、そしてドメインでしょう。
Webサイトは構築の仕方によりますが、
WordPress等のプラットフォーム提供型のサービスでなければ、
たとえ今の環境(サーバ等)で稼働させられなくなったとしても
極論、手元のPCでインターネットに公開することもできます。
メールも同様です。
自分でメールサーバを立てれば、
今まで同様のメールアドレスを使い続けることができます。
信頼を積み重ねる際に、
どの仕組みを使うかの判断は非常に重要です。
デジタル主権のもう一つの問題
そして、権利に話がおよぶと、
もう一つ、デジタルならではの問題がでてきます。
それは、簡単にコピーできてしまうという点です。
つまり、作成主が誰か?という主権を証明するのが難しい、ということです。
以下、筆者が投資家なので
ポジショントーク的なところはあると思いますが、
非常に興味深い考察がなされています。
書籍:Read Write Own シリコンバレートップクラスVCが語るインターネットの次の激戦区 >>>
簡単に言うと、
ブロックチェーンネットワークを使えば
恣意的な意図を入れこむことができず、
仕組みとしてそれが本物かどうかを証明できる、
というものです。
不正アクセスの事件はあれど、
ビットコイン自体が通貨として機能できているのは
仕組みで信用を保てているためですね。
すべてのデジタル(コンテンツ)について
主権の所在を証明する必要はないとは思いますが、
このような仕組み間違いなく必要となるでしょう。
インターネットの無法地帯に、規律が生まれるか
インターネットは、
その黎明期の頃のようになんでもOKな場所では
なくなってきています。
政治、金融、そして軍事。
生きていく上でも大きな影響を与えるインフラとなっています。
そのような環境に必要なのは、
現実世界と同様に、規律(法律、ルール、責任等)ではないでしょうか。
インターネットは、それらをテクノロジーで実現すべき場所だと思います。
この先、インターネットがどのように変わっていくか。
よりよい方向に向かうよう、
私もまずは良識のある使い方を続けていこうと思います。
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