生成AIが普及し始めてしばらく経過しましたが、
ずっと言われているのが「AIに仕事が奪われる」ということです。
ソフトウェア開発については
「もうプログラマーはいらない」といったことが叫ばれ、
現に、エンジニアの数を減らしたという話も
目にするようになってきました。
(多くは海外企業)
今回のメルマガでは、ソフトウェア開発の未来について考えてみます。
偉大な人物は、「AIが人間に置き換わる」には懐疑的
Web2.0という言葉を広げ、
技術書の定番「オライリー」シリーズを広めたティム・オライリー。
オライリー曰く、AIが人間に置き換わることには懐疑的とのこと。
ティム・オライリー曰く、ソフトウェア開発者がAIに職を奪われることはない >>>
ソフトウェア産業に求められるスキルは変化し続けている
そもそも昔から、ソフトウェア産業は同じことをし続けてきたわけではありません。
(以下は上記記事内ではなく、私見を交えてます)
- アセンブラ(機械語)から高級言語になり、書き方や考え方も変わっている
(オブジェクト指向といった考えに変わっている) - より開発を高速化するために、フレームワークが登場・進化している
- テストやCI/CD実現等の自動化も進む
- オンプレからクラウド等、インフラの使い方も変わっている
- 業務ニーズも多様化(品質重視や超高速開発)
こうした、状況に応じた必要スキルの変化があり、
そもそも「同じスキルでずっと働き続けている」環境の方が稀だと感じます。
(比較的、大規模基幹システムは同じスキルで長年働き続けられますが、
それでも、少しずつ時代に合わせて変わっています)
たとえ、生成AIが「コードをかける」「テストができる」「設計もできるようになる」となったしても、
根本的には
- 人間(発注者)が「本当に欲しい形に作り上げてくれる」ようにすること
- 生成AIが作った内容のソフトウェア的な妥当性の判断
など、人間が判断することで価値を生む領域があり、
その価値を生むためには
人間がソフトウェアに深い造詣がないと実現できないと考えています。
ですので、生成AIが進化したとしても、
すべてが生成AIで満たされるとは到底思えません。
XXしかできない、というのは全てにおいて破滅の道
今、話題になっているのも、
「その部位は生成AIの方が生産性が高くなったため、人はいらなくなった」
という部位だと感じます。
これは、「いまできること」に固着しようとしていると
「個人」レベルで見た時に、働き口がないということになります。
ただし、次の必要とされる領域に対応できればよいわけです。
(もちろん、それが簡単ではないケースがあることも承知していますが)
こうしたことは、ソフトウェア産業に限った話ではないですよね。
工場で働いていて、機械化されたので人手で対応していた部分が不要になった。
しかし、まだ機械では対応できない、コスト高な部分は
人手で対応するわけです。
変化が求め荒れるスピードは速くなっているとは言え、
人間の歴史はこうした繰り返しだと思います。
適応し続けるのが、一番の安定。
そうした考えを土台に持つのが、一番大切だなと感じますね。
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