VRの最高峰と言ってもよい「Apple Vision Pro」。
高額(599,800円~)なので数多く売れるわけはないですが、
そもそも、普通に考えてキラーコンテンツがないのが苦戦の原因だと思います。
しかし、「売れないから」と言って
すぐに諦めないのは今のAppleの底力。
今年もしっかりとVisionOSのメジャーアップデートが予定されています。
visionOS 26、Apple Vision Proにパワフルな新しい空間体験を導入 >>>
アップデート内容は?
私がポイントになるなと感じたのは以下の2点です。
ウィジェットが空間に対応
カレンダーや時計など、
いわゆるiPhoneのウィジェットと同じものが
空間に設置できるようになります。
(リアルな)壁に埋め込んだり、棚の上に配置したりできます。
Vision Proの恐ろしいところは、配置したモノに対して影まで表現されますので、
本当にそのモノがあるかのようです。
エンタープライズ向けAPIとツール
このタイトルだとイメージ湧きづらいですが、
データの共有などがやりやすくなるようです。
空間コンピューティングの未来が見えてきた
はっきりいって、今のVision Proは
「空間に大きなスクリーン(映画等)を表示」
「Macの巨大なディスプレイ」
でしかありません。
空間コンピューティングとは
「空間にディスプレイを表示することなの?」
と認識してしまうかもしれません。
しかし、今回のアップデート情報を見たところ、
こうした「現実でもできる(ディスプレイ買えばいいじゃん)」ことではなく、
空間コンピューティングならではの価値が出るのではと感じました。
それは、以下です。
リアルなモノが不要になる
例えば、壁掛けカレンダーの表示。
絵画。
窓の外の風景。
そもそも、物理的な窓自体が不要です。
Vision Proを通してみるこれらのモノは、
リアルなモノではありません。
自由に入れ替えできますし、モノを置いておく本当の物理スペースも不要になります。
空間を把握できるからこそ、実現できるコンピューティングの世界だと感じます。
空間を共有することで仮想空間がリアルな場に
物理的な世界に基づき、そこにオーバーライドした空間を
複数人で共有できる未来が見えてきました。
例えば、空間に、(バーチャルな)マーカーで何かを書いたとします。
これを別のVision Proで見た時に
その内容が共有できるとしたら、
その仮想空間がみんなで使えるものとなります。
近しいことは今でも実現されていますが、
寸分違わずに空間を把握し、その状況が相手にも寸分違わずに見える。
このレベルまで到達することで、
まさに空間コンピューティングと言える世界観が出来上がると感じます。
現行Vision Proでどこまで実現できるか?
私の中では、AR/VRの目指す1つのゴールが見えた気がします。
しかし、ここまでのことを現行Vision Proのハードウェア性能で実現できるのか。
そもそも、重すぎる問題や、画面を見つづけることになるので目が痛くなる、という大きな壁があります。
かたや、Xrealなどに代表するARグラス。
こちらは、性能問題に加え、視野角が狭いという問題があります。
ソフトウェアインフラが整い、
ハードウェア面でも良い塩梅の妥協点に落ち着けた時。
爆発的な普及につながるのでは、と感じました。
AppleがVRと言わずに、空間コンピューティングと言っている理由。
これはARでも実現できる可能性があり、
顧客価値を届けるという意味では
VRでもARでもどちらもでよく、
実現方法は問わないので空間コンピューティング、なのかなと思いました。
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