【メルマガ】すべてができる力(2025年07月08日)

真偽は不明なものの、
Appleにおいても「AWSのようなクラウド」プロジェクトが
動いていた(る?)という話題がありました。

垂直統合の最終章か?AppleがAWS対抗クラウドを極秘検討した真の狙い >>>

いまさらクラウド?というようにも見えますが、
奥深い戦略がありそうです。

Appleクラウド

iCloudのようなクラウドサービスあるよね?
と思われたかもしれませんが、
そういう意味ではありません。

iCloudが実際に稼働しているのはAWSやGCPと思われ、
それらのクラウドがサービスダウンした時に
iCloudも影響を受けていることから
現状は垣間見えるでしょう。

ここで言うAppleクラウドとは、Appleのデータセンターという意味合いが強いでしょう。

Appleクラウドがあると、何が良いの?

どうやら、現在のAppleの競争力の源泉となっているチップ
「Mシリーズ」を使ったデータセンターを作ろうとしているようです。

Mシリーズは、発表当初より「ワットパフォーマンス」がウリにされていました。

ようするに、大量の処理をさせた場合、
消費電力が通常のデータセンターよりも格段に少ないということになります。

消費電力が少なければ排熱も少なく、
データセンターとしては大きなゲームチェンジャーともなり得ます。

現在の生成AIはNVIDIAのGPUが大量利用されていますが、
これらは桁違いな消費電力です。

これがMシリーズ(たとえばM3 Ultra)などに置き換わったとしたら、
その電力インパクトは相当なものでしょう。

また、iOSアプリのバックエンドとなるようなAPIも、
Appleが直接提供することで
(データセンターのコスト優位もあり)
安価に利用提供できるようになるのではないでしょうか。

つまり、より付加価値のあるアプリを
アプリ開発者が作りやすくなり、
ひいては、Androidには提供できないようなアプリが
作られていく可能性も出てくるわけです。

当然、そうしたコスパの話だけではなく、
ソフトウェア的にも優位性が考えられます。

Appleがコアとしているプライバシーへの配慮。

これが、クラウド含めてAppleの完全な手の内となると、
ハードウェアレベルまで含めて、
そうしたプライバシーの確保が可能になるでしょう。

完全な勝者となるのか?

コアとなるチップ。(Mシリーズ)
ハードウェア製造。(PC、スマホ)
OS。
アプリ。
そして、クラウド基盤となるデータセンター。

ここまで押さえると、現時点、どこも他社が実現できていない垂直統合となります。

※さらに、実体は利用者の膨大なデータやヘルスケアデータにリーチできるとも言えます。

強力な2社が合併するのではなく、
強力な1社(Apple)が必要な機能を自分の力になるように育てていく。

これが実現するとしたら、
Apple帝国の盤石さは続くのでは、と感じます。

日本は今、ガバメントクラウドとしてさくらインターネットが頑張っているところです。

圧倒的な差を感じますが、
そうした未来を見据えて、戦略を練っていく必要があるのかもしれませんね。
(正面から戦えとは言っていませんよ)

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