先日発表されたGoogleの最新スマホ
「Google Pixel 10」シリーズ。
そのProモデルにて、「超解像ズームPro」という新機能が搭載されました。
ただ、本能的に物議を醸す機能にも
なっているようです。
超解像ズームPro
超解像ズームProとは、AI処理で補完する機能です。
光学5倍 × デジタルズーム 20倍で
100倍ズームの写真が撮影できます。
しかしこれは
光を受けた画像を20倍に引き伸ばしているため、
かなり粗い画像となります。
この粗い画像を、
AI処理で(AIが想像して)が画像をシャープにするのが
「超解像ズームPro」です。
このデキがなかなか良いようで
「すごい!」となるのですが、
そもそもよく見えないものをAIで補完するため、
実際に存在しないものが生成されたり、
文字(例えば看板)などはデタラメな内容で写ってしまうのです。
ようするに、嘘情報が入ってしまうわけですね。
何に違和感がある?
似たような機能に「消しゴムマジック」があります。
これは撮影した写真に対して
指示した人や物を消して(消した部分はAIが想像で補完して)
画像を作成する機能です。
AIで補完、というと、同じようなことを実施しています。
ただ、超解像ズームProが物議を呼ぶのは何故か。
これら機能の違いについて、語られた興味深い記事がありました。
「消しゴムマジック」は良くて「100倍ズーム」がダメなワケ――Pixel新機能から考える“写真”とは何か >>>
私個人としては、
「消しゴムマジック」は削除指示を人間がしているけど、
「超解像ズームPro」は(分かっているけど)人間が意図的に指示していないので
ニセモノだと感じる、ということではないでしょうか。
写真を撮影する時は
「そこにあるものをそのまま撮影している」という感覚が
強いのではないでしょうか。
そもそも、今のデジタルカメラは補完されている
超解像ズームProは度を超えているのかもしれませんが、
そもそもiPhoneを始めとした、他のスマホカメラにおいても
AIを活用した処理がなされています。
カメラを起動しっぱなしにすると
本体が熱くなり、バッテリー消費も激しいのは
AI処理が激しく動いているのも一因かと思います。
これらの写真も
「完全な真実を写したものではない」のではないでしょうか。
良し悪しはさておき、
デジタル画像・動画は
そのまま信じてはいけない時代となってきています。
真実を写すと書いて、「写真」。
言葉の定義をし直す時が来ているのかもしれません。
※RAWデータを使えば?といった議論は
ここでは取り上げません。
メルマガ『Professional's eye』
"意見が持てる"デジタルコラム
週1回配信、3分で楽しめます。
送信いただいた時点で「Privacy Policy」に同意したとみなします。
広告を含むご案内のメールをお送りする場合があります。