6月にAppleのゴーグル「Apple Vision Pro」が発表されました。
そして、ここ数ヶ月で、AR/VR分野の雄がハードウェアをバージョンアップしてきます。
盛り上がりそうで、なかなか盛り上がらないこの分野。
この先、少し目が離せなくなるかもしれません。
AR/VR/MRのおさらい
馴染みがないと用語の違いがピンときませんので、おさらいを。
厳密な定義はないと思いますので、なんとなくの違いがイメージできればと思います。
AR(拡張現実)
メガネの上に画像を投影するなどして、現実世界(メガネの先)に情報が表示されるように、現実を拡張する技術です。
マーカー(QRコードなど)があれば、それを読み取り、その位置に物体を表示したりすることができますね。
ここ数年は、LiDARのような距離を測るセンサーが機器に搭載され、現実を空間として認識しながら物体を配置できるようになってきています。
現実のモノとモノの間に、デジタルのモノを置くと、きちんと見えないはずであろう部分が欠ける、といった具合です。
あくまで、現実空間上に何かを表示している、といったイメージです。
https://gloria.cool/blog/20200331-lidar-object/VR(仮想現実)
全てがスクリーンの中の世界です。
位置や向きが分かるセンサーを活用し、右を見たら右にあるはずである画像に変わる、といった、仮想空間を実現できます。
すでにかなりのレベルにきていると感じており、
現在でも、プラネタリウムのような360度の体験はVRゴーグルの方が臨場感があると感じます。
MR(複合現実)
イメージしづらいかもしれませんが、AR+VRのようなイメージです。
現実世界をベースとしつつも、仮想空間が合わさったような状態です。
ARと違うところは、双方向というところでしょうか。
例えば、デジタルコンテンツをあたかも本物のように手で持つことができる、となるとMRの世界になってきます。
MRが実現できると、いよいよブレイクするか?
ARもVRも、いわば「ゲーム」的な利用が主だと感じています。
空間的に表現できる。すごいよね。
でも、だからどう便利なの?と。
それが、なかなか普及につながらない理由の一つだと思います。
しかし、MRが実現されてくると、個々人が実際に使える技術になってくると感じます。
現実世界をベースに、あたかも現実に存在するかのごとく、双方向にやり取りができるようになるわけです。
極端な話、部屋に現実的なモノが何もなくても、デジタルで表示し、それが触れられるとなるとどうなるでしょうか。
(質感的なものは別のお話)
例えば、カードゲームとかはできそうですし、対戦相手がそばにいなくても、ネットワーク通信を行い、デジタル的に目の前にいるように表示できればよいわけです。
もしかすると、あまり大きく動かないスポーツ(卓球とか?)であれば、家の中でも現実空間ベースでのオンライン対戦ができるかもしれません。
手でモノづくりができたりすると、これも様々な活用が考えられるでしょう。
それぞれ、ハードウェアの性能が高くなっていく
そうしたことの実現には、ソフトウェアだけでなく、ハードウェア自体の性能もまだまだ求められます。
しかし、近日、立て続けに、新製品が投入されてきます。
VRの雄、Meta(旧Facebook)の「Meta Quest 3」が間もなく発売となります。
MRもウリにし始めていて、どのような体験ができるか楽しみです。(予約しました)
ARの雄、XREALも「XREAL Air 2」が発売となります。
こちらはARが基本となりますが、ハードのレベルを上げてきていそうです。
※ 先日、XREAL Airが仕事で使えるか?を語りました。
そして、来年発売予定のApple Vision Pro。
日本での発売はまだ先ですが、アメリカでの発売はあと数ヶ月といったところですね。
もはや金額の桁が違い、力技で最高級のハードウェアを整えてきた形です。
ただし、どれも想像もつかないような破壊的なレベルアップではありません。
(重さが1/10になった、とか・・・)
とは言え、現実空間でデジタルが本物のように扱える。
そうなってくると徐々に利用者が増えてきて、少しずつ普及していくのではないでしょうか。
もの凄く劇的なハードウェアが出ていきなり大普及した、というよりも、
ジワジワと浸透していき、少しずつハードウェアもよくなり、便利な道具となる。
そのような流れが、現実的なのではないかと感じています。
いずれにせよ、楽しみですね!
もし、どれもまったく体験されたことがなければ、どこかで体験だけでもされることをオススメします。
そうした感覚を持っているか持っていないかで、随分と違いがでてくると思います。
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