士業でないとできない、といった「独占業務」があります。
弁護士もその1つですが、ここにもAIの波が押し寄せています。
昨年話題になった「AI契約審査サービス」について、進展がありましたので見ていきましょう。
なお、当方は法律の専門家ではありません。一意見としてご参考程度に留めてください。
法務省が目安を公表
弁護士でないと、報酬を得る目的で契約書内容の確認といった法律事務を行うことができません。
AIによる契約審査サービスは、その点に抵触しているのではないか、と言われていました。
【メルマガ】グレーゾーン?テクノロジーには「ない」もの(2022年07月26日) >>>
https://gloria.cool/blog/mm-20220726-grayzone-legal/
そうした動きを受け、法務省がAIで審査するサービスの指針を公表しました。
AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第 72 条との関係について >>>
要するに、機械的なところはいいよ、ということ
シンプルに言ってしまうと「機械的にできるところはAI使っていいよ、判断が必要な部分はダメよ」かと思います。
契約書に対して、AIを使って言語的におかしな箇所を指摘したり、一般的な解説を行うのはOKのようです。
また、最終責任を弁護士が取れる、つまり弁護士がAIを使って補助させる、といったケースもOKのようです。
とどのつまり、「士業の本質的な活動は、人間が行いなさい」ということだと感じました。
しかし、こうした指針があることで、AIサービスが作りやすく・使いやすくなるのは間違いないです。
それに応じた体制も組みやすくなるかと思います。
個別専門的なところの補助ではなく、汎用的・一般的な部分をAIにさせる、というのは、AIの特性としても理にかなっていますね。
このような法的に悩ましいところは、国が主導してレールを引いていくというのは非常に大切だと思います。
人間の役割は「責任」
「AI契約審査サービス」が話題になった頃は、まだChatGPTが話題になる前のことです。
その時に書いた上記のメルマガで、以下のようにまとめていました。
こうしたテクノロジーが、どこまでいっても中々得ることができないもの。
それは、「責任」だと感じます。
この感触は今も変わっておらず、この先も、より「人間の価値」を意識していく時代になると感じています。
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