ITに関連して、様々な補助金があります。
IT導入補助金は代表的な補助金かと思いますが、
不正受給が話題になっています。
どんな不正?
IT導入補助金は、かかる費用の一部を補助する、というものです。
しかし、値段を操作し、補助金を多く受給し、
それらを着服するという形があったようです。
例えば、100万円のものを、300万円として取引。
補助金として200万円取得しますが、
実体は100万円であり、補助金200万円でまかなったとしても100万円余るわけです。
導入した上で、さらに残った分は、好きにするわけですね。
(キックバックなども)
不正受給だけでなく、裏金みたいな存在となり、会計自体もおかしな話になるでしょう。
ITの性質を誤っている
不正受給については論外ですので、
以下は補助金に関するお話です。
私見ですが、ITに対して補助金を出す、というのは
筋が悪いと考えています。
(特に、ハードウェアではなくソフトウェア)
ITの性質上、導入費が高い、ということは、
基本的には「ランニングも高い」です。
補助金なしでは導入しないようなITを導入するのは
オーバースペックであり、ランニングが足を引っ張り続けることになります。
もちろん、元々導入が必要で、
たまたま補助金のタイミングと合致したので利用する、
というのは問題ないです。
しかし、IT導入補助金があるから・・・
という動きは、長い目で見るとよくない方向に向かう可能性が高いです。
先日のメルマガでも、似たようなお話がありましたね。
例えば、すごく大きな建物があり、
今なら敷金・礼金を全額補助しますよ!
と言われて、補助金があるからと借りますか?
その後の月々の家賃、メンテナンス費、
そして、そもそもの利用用途と収益を考えて判断しますよね?
ITとなるとよく見えない分、
判断が甘くなっているように思えます。
そもそも補助金って
大きな目線で見ると、生産性の低い話だと思っています。
例えば、補助金を得るための検討、申請のコスト。
これって、何を生産しているのでしょうか?
そこにかけるコスト(労働時間)を本業に使った方が良いのではないでしょうか?
そもそも、補助しないとできないものは持続可能ではありません。
もちろん、
コロナ禍の時のような緊急措置や、
こうした方向性に社会を向けたい、といった意図は分かります。
しかし、「お金が必要」なだけであれば
そもそも税金を下げればよいだけのことです。
無駄な事務コストが一切不要です。
そして、本当に必要な方への「分配」という税機能という意味だと、
こうした大多数を対象にした補助金ということに
違和感を感じます。
人口減少で労働力が減ると言われ続けています。
本当に生産的なことに時間をつかっていきたいものです。
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