【メルマガ】フォートナイトの乱、実質勝利か?(2025年05月13日)

2020年に始まった、ゲーム「フォートナイト」の独自課金による
アプリリジェクト(アプリストアからアプリが削除)を発端とした裁判より、5年。

【メルマガ】「フォートナイトの乱」の行く末に、日本の公正取引委員会も注目(2020年09月08日) >>>

ここにきて、ついに当初の目論見が開かれそうな展開になりました。

目次

フォートナイトの乱

単純に言うと、裁判の目的は以下だと考えられます。

  • プラットフォームの課金システムを強制するな
  • その課金が30%と高すぎて、意味が分からない

当メルマガでも、各種状況・観点でお届けしてきました。

【メルマガ】App Store手数料、突然の引き下げ。不思議な感じ・・・(2020年12月08日) >>>

【メルマガ】フォートナイトの乱、一旦の決着?(2021年09月21日) >>>

【メルマガ】iOS AppStore 開放か否か?(2023年06月27日) >>>

【メルマガ】フォートナイトの乱、決着(vs Apple)(2024年01月30日) >>>

2024年の時点で、「App Store以外での決済ができない」という点は解消され、
(国によるのですが・・・)App Store以外の課金手段も実装できるようになりました。

しかし、Appleが理解不能な1手を。
外部課金に接続した場合、手数料として26%を徴収するというものでした。

Appleへの27%の手数料、
そして、クレカ等のおおよそ3%ほどの手数料を考えると
約30%が手数料で消えます。

これでは、元々のApple手数料30%とほぼ違いがありません。

今回発生したのは

これはさすがに強欲としか言えません。

カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所は、
差し止め命令を意図的に違反したと判断し、差し止め命令を出しました。

Apple、Epicとの裁判の差止命令違反で民事制裁 新たな裁判所命令は「即時発効」 >>>

これをうけて、リジェクトされていたゲーム「フォートナイト」がiOSに戻ってくることになりました。

この先起こりうること

金銭的な面もありますが、
まずは各アプリがより便利になると考えられます。

身近なところだと、kindleアプリの購入フローです。

今、Kindle内では電子書籍は購入できず、
その販売ページへのリンクもありません。

そのため、この本読みたいな、と思った時に、
あらためてブラウザからAmazonにアクセスし、
該当の本のページを開き、購入する必要があります。

はっきりいって、意味不明な操作です。

これらはAppleの規約の制限と思われます。

上記のニュースを見た時、
Kindleから直接購入、
もしくは購入ページにダイレクトにリンクできるようになるだろう、と感じました。

と、メルマガに書く前に、
すでにアメリカのKindleでは直接該当ページに遷移できるように
バージョンアップされたようです。

徐々に始まること(想像)

私の想像ですが、
アプリ自体はAppStoreで配布するも、
課金は外部の決済システムで行うケースが増えていくのではないでしょうか。

特に、売上が大きなアプリほど、対応するキッカケになるでしょう。

App自体は無料。
課金は外部決済。

こうすることで、Appleへの手数料を最小に抑え、
より適正な収益をデベロッパーが手にすることができるでしょう。

さらにそれらが進むと、
収益の関係から、
今のアプリプラットフォームの維持が難しくなるかもしれません。

アプリを作るためのコンポーネントや開発フレームワーク(Xcode)など、
iOSのバージョンアップや機能追加とともに
メンテナンスし続ける必要があります。

長い目で見ると、iOSの品質低下につながっていく気がします。

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